水槽

アクアリウムを始める時にまず選ぶのが水槽です。選んだ水槽をもとに他の器具、熱帯魚、水草のレイアウトが決まると言っても過言ではありません。
水槽の設置場所も事前に考えておきましょう。直射日光が当たらない、各器具の電源確保のためにコンセントの位置など。
水槽の大きさと素材について以下に記載します。
水槽の大きさ
水槽の大きさは規格があり、一般的なものは以下の通りです。
この他にもフラットタイプ、ハイタイプ、アクアテラリウム用などの種類もあります。
水槽サイズ | 長さ (㎝) |
水量 (ℓ) |
30cm 水槽 |
幅: 30 奥行:18 高さ:24 |
13 |
30cm キューブ水槽 |
幅: 30 奥行:30 高さ:30 |
27 |
45cm 水槽 |
幅: 45 奥行:24 高さ:30 |
32 |
45cm キューブ水槽 |
幅: 45 奥行:45 高さ:45 |
91 |
60cm 水槽 |
幅: 60 奥行:30 高さ:36 |
65 |
90cm 水槽 |
幅: 90 奥行:45 高さ:45 |
182 |
120cm 水槽 |
幅:120 奥行:45 高さ:45 |
243 |
水槽の素材
素材の種類として主にガラス、アクリルがあります。
以下それぞれの特徴です。
ガラス水槽
- 安い(120㎝くらいまで)
- 傷が付きにくい
- 透明度、形が変化しにくい
- 衝撃で割れる
アクリル水槽
- 軽い
- 衝撃に強い
- 傷が付きやすい
- 変形する場合あり(高温または水圧)
※ADA社は通信販売を行っていないので特約店にて高品質クリアガラス水槽(キューブガーデン)をご覧になってください。
各サイズの水槽はリンク先参照
水槽台

一般的な60㎝水槽で65㎏あるため、水槽台以外の物に乗せた場合、歪みや破損の原因になり、最悪の場合、水槽が倒れます。
メーカーが専用の水槽台を販売していますので一定以上重さのある水槽を購入の際は検討すべきです。
水槽台以外に乗せて壊れた場合、保証も受けられない可能性が高いです。
水槽台の話とは変わりますが、90㎝水槽以上になると相当な重量になるので、床の補強等も検討しましょう。
以下の重量が床にかかります。
1.水槽
2.水
3.砂やソイルなどの底床、および岩
4.水槽台
水槽台の種類
水槽台は主にフレームタイプとキャビネットタイプがあります。
フレームタイプは天板、底板、足が梱包されており組み立ても容易(数分)です。
上段、下段で2つの水槽が乗せられるタイプです。
フレームなのでフィルターや配線は丸見えです。
DIYで前面を加工しキャビネットタイプのようにしている方もいます。
キャビネットタイプはさらに留め具やネジも同封されていて組み立てに力と時間を少々要します。
インパクトドライバーがあると組み立て時間の短縮になりますが、価格(高いやつは高い!)とご相談になるかなと。
外部フィルターや配線はもちろんのこと、余っているホース類やソイル、レイアウト素材、液肥等の収納スペースは結構あります。
この他にも天然木を使った台などもありますので、検索してみたり下記サイズ別のリンクから見てみてください。
各サイズの水槽台は以下のリンク先参照
照明

熱帯魚や水草も生き物なので成長や繁殖には光が必要です。
今はLEDライトが主流で、アクアリム用品の中では価格が高いです。
部屋の照明では光量不足ですし、窓際に置いて太陽光を浴びれば水槽は次第にコケが生えてきます。
ハイスペックLEDライトと言えば、
●ADA アクアスカイ、ソーラーRGB
●カミハタ ツインスター S-LINE、E-LINE
●アクロ トライアングルグロウ
●ゼンスイ nano LEVIL
●ChihirosのVIVID Ⅱ、WRGB Ⅱなど
水草育成向けのLEDライトになります。
価格帯に結構幅はあります。
上記リンクは60㎝サイズですが他にも30㎝や90㎝などのサイズもあります。
既にLEDライトを持っている方は、光量不足を感じるのであれば後々もう1灯買い足し2灯にしてみるのも良いと思います。
フィルター
フィルターでは水槽内の水を取り込み、物理ろ過、生物ろ過、化学ろ過により水をきれいにします。
ただ完全にきれいにはならないため、水換えは必要です。
またフィルターには色々な形状の物があります。
ろ過
①物理ろ過
スポンジなどでゴミ、糞、餌の食べ残し、枯れ葉などを除去
②生物ろ過
ろ材に定着したバクテリアの硝化作用によりアンモニアの無害化
③化学ろ過
活性炭やゼオライトにより、流木のアクなどを除去
フィルターの種類
①外部フィルター
- 水草レイアウトであればこれ一択(空気に触れないためCO2が逃げない)
- 耐久性がある
- ろ過能力が高い
- 他のフィルターより少し値段が高い
- 水槽台の中などに置くので水槽周りがすっきりする
- 静音性が高い
②上部フィルター
- ろ過能力は高め
- 値段が安い
- 酸素を取り込みやすく、CO2を逃がしやすい
- メンテナンスし易い
- 水槽の上に乗せるため見栄えの悪さと照明スペースが限定される
- 排水音が大きめ
③底面フィルター
- 値段が安い
- 底床をろ材とするため底床の材質が限られる(ソイル、砂は無理)
- 底床で隠れるので見栄えはよい
- 静音性が高い
- フィルター交換時はリセット(石、流木、底床などを取り出す)を考慮
安価が魅力なのでエアポンプ式のNISSOバイオフィルターを紹介
④外掛フィルター
- 小型(大きいのもある)で安い
- 水槽に引っ掛けるので上部や内部に場所をとらない
- 酸素を取り込みやすく、CO2を逃がしやすい
- ろ過能力は高くない
大きい外掛フィルターであるKOTOBUKIのプロフィットフィルターBIG。
60ℓから110ℓまで対応。
別格の外掛けフィルター
別格の外掛けフィルター
⑤投げ込みフィルター
- 小型(大きいのもある)で安い
- 酸素を取り込みやすい
- エアレーションの音がする
- ろ過能力が低い
メジャー商品の水作エイト。サイズはS、M、L。エアポンプが必要です。
似た商品にgexのロカボーイがあります。
⑥流動式フィルター
- ろ過能力(生物ろ過)が高い
- 流動式フィルターのみでは物理ろ過、化学ろ過はできない
- 製品が少ない
デザインが良くて高価な物、安価な物もあります。
とにかく人気がない。
自作も難しい方ではないが、これまた人気がない。
いくつか試作し結果がでたら別途紹介したいと思います。
ヒーター
熱帯魚や水草の育成は25℃前後から種類によっては30℃の水温を維持しなければいけません。
従ってヒーターで水を加熱し水温を一定に保つ必要があります。
ヒーターは水中で使用されることを前提としています。
水替えやレイアウト変更でヒーターが水上部に露出しないように気を付けましょう。
空焚きは火事の原因にもなり、また空焚き防止機能付きのヒーターは二度と使えなくなってしまうものがあります。
また冬場にヒーターが故障した場合、熱帯魚が☆になっていることもあるので、予備を用意しておきましょう。
ヒーターの種類
①オートヒーター
設定された水温まで加熱するヒーター。
26℃のものが多く、金魚用などは18℃に設定されたものもあります。
このヒーターは温度の変更はできません。
②サーモスタット一体型
温度調整ができるヒーター。
ヒーターのみの故障でも一体型であるため買い替えなければならないため、コスパが良くない。
③サーモスタット分離型
温度調整ができるヒーター。
サーモスタットとヒータを別々に買うため初期投資が一番高いが、ヒータは消耗品(※)であるため長期的にはもとがとれるタイプ。
※1年での交換を推奨しているメーカーが多い
ヒーターのワット数と水槽サイズ
水槽サイズ | ワット数(W) |
30cm 水槽 |
50W |
30cm キューブ水槽 |
100W |
45cm 水槽 |
100W |
45cm キューブ水槽 |
200W |
60cm 水槽 |
150W |
90cm 水槽 |
300W |
120cm 水槽 |
300W × 2 |
ヒータの電気代
アクアリウム用品の中でワット数が桁違いなので一番電気代がかかります。
電気代の計算式は以下のとおり。
1か月の電気代 = ワット数×稼働時間※1÷1000※2×30※3×27※4
※1:1日のヒーター稼働時間
※2:キロワットアワー計算のため
※3:1か月を30日で計算
※4:東京電力の料金
【例】
60㎝水槽で150ワットのヒータを使い、ヒータが1日16時間稼働で計算すると
1か月の電気代は150×16÷1000×30×27となり、1944円になります。結構かかりますよね。ただ冬場でもリビングなど温かい部屋であればヒーターの稼働率は下がり電気代ももっと安くなると思います。
底床
水槽の底に敷いてある砂などです。
種類によっては水質に変化をもたらしたり、水草を植えたり、バクテリアも住んでみたり、更には体色に変化のでる熱帯魚もいます。
ソイル
砂または土を焼き固めて作ったもので、粒状の大きさに種類があります。
PHを弱酸性にする、水草の栄養素が添加されているもの、水の汚れを吸収するものなどがあります。
水草を育成する方は基本ソイルを使用します。
時間の経過とともに崩れていき、栄養も減少するため交換が必要になります。
大磯砂
半永久的に使用でき掃除が良くできる低床。
ただ石であるため、水質は若干アルカリ性に傾きます。
砂
コリドラスなど底にいる熱帯魚用として、または水草レイアウト水槽において薄く全面に敷いたり、中央の道を演出するのに使用。
白など様々な色の砂があります。